実家の近くのあやめ公園です。今年は新型コロナウイルス感染症がすっきりしないので、以前の写真です。今年はあやめ祭りも中止になっているそうなので。公園には清水が流れ、梅雨の間の美しい花です。
さて頚の指圧について。です。
簡単にいうと、頚にはさまざまな重要な器官があり、細心の注意を払って指圧をする部位ということです。
井沢正著 「経路・経穴と指圧」によりますと
(1)咽頭・喉頭・食道
(2)頚動脈・椎骨動脈・内頚静脈
(3)リンパ管
(4)甲状腺・上皮小体
(5)口腔腺(唾液腺)
(6)神経系 食道の後部には7個の頚椎があり、中には頚髄があり、頚髄からは8対の頚神経が出ている。
第1~4頚神経の前枝は乳様突起の後方で吻合して頚神経叢をつくり、
第4~8頚神経の前枝は鎖骨上窩付近で腕神経叢をつくる。
第10脳神経である迷走神経は、延髄から起こり、経静脈孔を通って頭蓋を出て頚動脈に沿って頚部を下り
副交感神経として胸腹部の重要な内臓臓器に分布して
内臓の血管拡張、機能促進
心臓の抑制
胃腸の活動の促進
気管支の収縮
膵臓機能促進
肝臓のグリコーゲン蓄積 等多彩な働きをする重要な自律神経
交感神経幹の1部神経細胞の集団の上、中、下の頚神経節があり、
瞳孔の散大
涙腺よりの涙液
口腔腺のより唾液の分泌、
心臓の促進
気管支の働きの拡張 等の副交感神経と拮抗的に働き体の統制調和にくみしている。
(7)頚部の筋肉
前頚部・・・胸鎖乳突筋、舌骨上筋群、舌骨下筋群、前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋、広頚筋
後頚部・・・脊柱起立筋、板状筋、僧帽筋、肩甲挙筋等
脳や内臓の違和や疾患にあたって、頚の筋肉に運動反射や知覚反射が出現して
硬結や痛みが見られ
各臓器にも悪影響を及ぼして
全身の健康を損なうことになる
頚部が固い人は、主として精神の過労や内臓の疲労に原因するものであることが伺われる。
頚を柔軟にして弾力性のある肉体にすることにより、
臓器の疾患は緩和し、各種の細胞が独自の活動を開始し、自然治癒力が喚起せられ、
健康を取り戻すとともに健全な精神も宿ることになるのである。
今は亡き鈴木林三先生も「頚のこりは万病の元」と言っておられました。
浪越基本指圧では、前頚部を先に圧して、側頚部、延髄部、うつ伏せで後頚部を圧します。
当治療院では全身指圧において頚を優しい圧で深く圧します。